1980年頃に¥398,000で販売されたプレーヤー。レコードを置いてプラッターの揺れが収まるまで待ち、スタートボタンを押して回転が安定するまで待ち、盤面スイッチでリフトダウンしてやっと再生が始まる。少し聴き入ってると再生が終わり、今度はガチャと大きな音をたてリフトアップする。一見シンプルそうに見えるが、なかなか凝った作りで癖が強いプレーヤーだが音は良い。
◆備忘録
①外付け電源作成
元々はトランス式のAC-ACアダプタが付属されていて、内部ユニットにAC18Vを供給し、3端子レギュレータでAC18VからDC15Vを生成している。発売当時は付属のAC-ACアダプタの他に外付け電源(AC17V/0.7A)も販売されていた様だ。外付け電源を作るには内部ユニットの3端子レギュレータ(最大定格35V)に合うトランス探しから。
市販品で使えそうなトロイダルコアを見つけたので、これにパイロットランプと電源スイッチを組み合わせて箱に入れる案を考えていた。しかし、手元に部品取りのレコードプレーヤーがあった事を思い出し、トランスの出力電圧を確認したらAC24V(内部ユニットの最大定格以内)だったのでトロイダルトランスの案はやめて、これを使う事にした。箱に入れるにあたってはネオンランプを元の基板から外してユニバーサル基板を使って配線したが、その他はON\OFFスイッチ、ヒューズなど、ほぼそのまま流用して箱に入れただけ。音も更に良くなった気がする。
②リフトアップの調整
レコードの再生が終わるとガチャと音をたてオートリフトアップする。これはアーム下側に装着されている樹脂パーツとフォトカプラーで位置を検出して駆動している。でもこの樹脂パーツの位置が合ってないと適切な位置でリフトアップしない。
樹脂パーツは六角ネジで固定されていて、ネジを緩め左に回すとレコードの内側、右に回すと外側でリフトアップするので、丁度良い位置で固定する。
③モータープーリーの調整
モーターは真鍮製のプレートの下側に貼り付けてあるフェルトを介してゆっくりプーリーが回転し始める様になっている。フェルトがクラッチの役割になってるので、プーリーの高さを調整し適当な位置で固定する。
最後はプーリーやベルトの油分を掃除してベルトを装着して完成。
おしまい